
今回は Samsonite(サムソナイト) のビジネスバッグ修理事例です。
ご依頼内容は「持ち手のオレンジ色が使いづらいので、ブラックに変更したい」というもの。
一見シンプルな色替えに見えますが、この持ち手に使われているレザーは 染料が入りにくい加工革。
通常の染め替え(染料のみ)では、
・色が定着しない
・ムラが出る
・使用とともに色落ちしやすい
といったリスクがあります。
そこで今回は、染料で下地を作ったうえで、顔料を併用する「ダブル工程」 による色替えを行いました。
染料は革の内部に色を入れ、顔料は表面の発色と安定性を補う役割。
それぞれの塗料の特性と、革素材の性質を理解していなければ成立しない施工です。
仕上がりは、
・違和感のないブラック
・ビジネスシーンでも使いやすい印象
・持ち手としての質感を損なわない自然さ
を重視しています。
「ただ黒くする」のではなく、使い続けられる状態に整える ことを目的としたリペアです。
色替え・補色は素材や仕上げ方法によって可否や最適解が大きく変わります。
バッグの色でお悩みの方は、状態を確認したうえでご提案いたしますので、まずはLINEからお気軽にご相談ください。
郵送でのご依頼も全国対応しております。



