目次
はじめに
早いもので、もう師走となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
長野県も朝の気温がマイナスとなる日が増えてきました。
今年は昨年以上の寒さとなるようで、静岡育ちの私は恐れおののいています。
さて、そんなキャンドルジュン
もとい、ジャーニー飯塚から年内最後の発表です。
この一年温めてきた企画、シューケア用品のリリースです!!
正直言って滅茶苦茶に緊張しています。
ドクン、ドクン、ドクン(心臓の音)
コチラッッ、、、、、、!!!!
ガラス製『レザースティック』
その名も『shinshu』
シンプルイズベスト。
いやぁ、、、
美しい。
逆光で見るとガラスの模様が波打って見えます。
順光で見るとこんな感じです。
光の当たり具合で印象も大きく変わります。
このままずっと並べて飾っておきたいくらい。
販売するの辞めようかな。笑
という冗談はさておき、以下制作への思いです。
相当長いので、詳細だけ知りたい方は上部の「詳細」からジャンプ、もしくは思いっきり下までスクロールしてください。
制作への思い
業界「初」
『他にはないオリジナル商品が欲しい』
そんな思いから今回の『shinshu』の構想は始まりました。
世の中には多くのシューケア用品が存在しています。
シューケアメーカーさん、靴磨き・修理屋さん、革靴ブランドさん
限られた業界の中でも、発案者は実に様々です。
しかし、数多く存在するシューケア用品においても、クリームやワックス等以外はバリエーションが少ない気もします。
需要と供給、大人の事情もあるんでしょうね。
「0→1」の商品はなかなか生まれませんが、「1→Ⅰ、one」といった派生はまだまだ未開拓なものが多いように感じております。
本当の意味での「0→1」の苦労は、私には想像が及びません。
これができる人は、経験を重ねてきた熟練者、もしくは一握りの天才だけかと。
開拓者へ敬意を抱き、いまの私にできることを楽しみながら挑戦をしたい。
そんな心意気で挑みました。
長野県「発」
オリジナル製品を作るからには、何としても「長野県内」で完結させたいと考えておりました。
JOURNEY初のオリジナルケア用品だけに、ここは相当こだわりました。
私は県外から長野に来て3年目。
まだまだ「信州ペーパードライバー」。
しかし、だからこそ「信州の当たり前」が私には新鮮そのものなのです。
標高が高く、冷たく澄んだ空気。
360度を山に囲まれ、溢れんばかりの豊かな自然。
山に囲まれたが故に、独自に残る文化・産業。
知れば知るほど奥ゆかしい。
魅力にあふれた「信州」という場所。
最初は、前職の転勤で嫌々来ました。
しかし、今は長野県が大好きです。
長野県へのストレートな気持ちを込めて、シンプルな『shinshu』という名前にさせて頂きました。
なぜガラス? なぜレザースティック?
『信州ブランド』の良さをもっともっと広めたい。
そのために、長野県内の伝統的な産業に力添えを願い、いくつか調べて行きついたもの。
『ガラス工芸』
グラデーションをかけて混ざり合う「色」、表現の幅がある「形」
『これは何かできる』という直感が働く。
僕が義務教育で学んだ数学、「ガラス×革靴」の答えは
『コードバン』でした。
コードバンの艶出しを行う作業、「グレージング」
この作業が「ガラス」や「メノウ」などで行われることは、靴好きの方なら知っている方も多いかと思います。
『理にかなっている。』
グレージングにあやかって、艶出し作業に使う「レザースティック」
ご存知の通り、木材や動物の角を用いたものが主流です。
『ガラス製のグラデーションが美しいレザースティックがあったら?』
ワクワクが止まらなくなって、気が付いた時には県内のガラス工芸を行っている業者さんへ駈け込んでいました笑
デザイン
色
メインのカラーは「紺」と「白」
当店のテーマカラーはもちろん、『信州の山』を表しております。
私が生活する松本市では、積雪は一冬に数回程。
しかし、周囲を見渡すと『雪化粧』をした山々。
雪と山が混ざり合う、美しいグラデーション。
まさにガラス工芸にもってこいです。
白く入ったラインは、溶けていく「雪」をイメージしました。
日の当たり具合で美しく変化する色合い。
ついつい太陽にかざしてしまったり。
全てが作家さんの手作りとなるため、同じ色合いは世界にひとつだけ。
ぜひお好みのひとつをお選びください。
形
「レザースティック」という、靴好きの中でもマイナーなアイテム。
コードバンのお手入れ、革底のケア以外にはなかな出番がないのも事実。
使わないときはしまっておくだけ。
いや、もっと生活の中心に持ってきてもいいのでは?
形や大きさは既存のものを踏襲し、「オブジェ」としての意義の両立はできないのか。
そのために底面をフラットにして、自立できる形に。
尚且つ、実用品としての使いやすさはマスト。
長さ・重さ・細さの全てを妥協なく追及した結果、最高のバランスの製品が出来上がりました。
専用ケース
職人さんが作り出した工芸品に対して、ぴったりの箱などそうそうありません。
『作るしかない。』
1枚の牛革から私が手作りで巾着袋を作らせて頂きました。
失敗を繰り返してようやく実用性のあるケースが完成。
「shinshu」自体は10月末に納品して頂いたのですが、自作がゆえにケースの発案になかなか苦戦しました。
レザースティックの収納はもちろん、用途を広げるために少しだけ大きく作ってあります。
また、靴好きのあなたに馴染み深いアイテムも。
靴に使われる平紐、ストッパーの色に合わせて「アンティーク」の金ゼルを取付。
是非、皆様のアイデアでお好きなようにお使いいただければ幸いです。
詳細
価格
6,600円(税込み)
数量
限定生産「5本」
※おひとり様1本のみ。
※次回デザインの構想があるため、「shinshu」の追加生産は未定です。
サイズ
縦:約 90 ㎜
横:約 20 ㎜
※個体差がありますので大まかなサイズ表記となります。予めご了承ください。
デザイン
作家さんの手作りの1点ものです。
模様にも個体差があるので、「A~E」と名付けて区別しております。
模様については店頭・またはオンラインストアからご確認ください。
販売方法・日時
購入方法:店頭、または当店オンラインストア
販売日時:12月17日(土)11:00~
※店頭には明日、11日(日)より展示しております。
備考
※工芸品につき、一つ一つに個体差があります。
※ガラス製のため、取り扱いには十分にご注意ください。
※コードバンの艶出し作業にご使用の場合は、先端に少量の「靴クリーム」つけてご使用ください。
※ソールへの使用をする場合、小石を十分に取り除いてからご使用下さい。ガラスに傷がつく場合がございます。
おわりに
今回の『shinshu』の製作には、着想からおよそ1年かかりました。
当初の予定では8月には発売予定でしたからね。
形や重さ、色合いや模様などの理想の追求した結果です。
『白いラインを1本減らしたい』
『先端をほんの少しだけ細くしたい』
1点1点の手作業にも関わらず、細かい要望で何度もサンプルを作って頂きました。
制作を依頼した業者さんには、本当にお手間をかけたかと思います。
改めて、深く感謝申し上げます。
『そんなにあれこれやって大丈夫?』
という声が聞こえてきそうですが、心配ご無用。
形にしたい『あったらいいな』が山のようにあります。
しばらくは落ち着く予定ですが、イメージが纏まっているものもいくつかあります。
是非、楽しみにしていてください。
青く澄んだ見た目に反して、熱い熱い思いを詰め込んだ今回の作品。
『JOURNEY』からあなたの元へ。
充実したシューケアライフに、もう少しの華を添えられたら光栄です。
それではまた。
JOURNEY 飯塚